感性が響くということは、一般の人には理解が難しいことです。天才的な音楽家の場合には、何らかの力によって感化されているとしか思えないような能力があるものです。音楽の女神によって感化されて、心の奥底に眠っている感性が動かされて、偉大な作品が生み出されると信じることもできます。感化とは難しい言葉ではありますが、インスピレーションと同じです。インスピレーションの原義は、ラテン語で息や魂を吹き込むという意味です。見えない力によって感化された芸術家に神々しいような魅力があるのは、とても不思議なことです。 感性というものは人の目には見えない能力であることは確かで、生まれつきにして備わっていることが多いものです。感性が優れた芸術家であれば、どのような作品を発表すれば一般大衆の心に響くのかを知っています。しかし、理屈で知っているわけではありません。心の奥底にある感性によって理解しているのですから、神の領域にまで達する能力を駆使していることになります。 モーツァルトのミドルネームのアマデウスには、ラテン語で神に愛されたという意味があります。実際にモーツァルトは、神に愛されて感性を磨いているとしか思えないような天才です。神に愛されたゆえに夭折することになりましたが、作品は死後も永遠に残り続けています。モーツァルトの音楽作品には、聴く人の魂にまで響くような癒しの力や温もりがあります。誰もがモーツァルトのような感性を持った人に憧れるものですが、憧れること自体が素晴らしいのです。モーツァルトに追いつくことは不可能であっても、限りなく近づこうとすることが尊いのです。 感性を磨くためには、森羅万象の移り変わりに常に敏感でなくてはいけません。一流の芸術作品に触れることも大切です。モーツァルトのような天才型の音楽家がいれば、ベートーベンのような努力型の音楽家もいます。自分の個性に合わせて鍛錬をすれば、誰でも世界的な音楽家になる可能性があります。
音楽を聴いたり、芸術作品を見てすごいと思う作品は・・・続きます
